【デュエプレ】ザビミラ刃徹底解説 ランクマと大会の違いとは?

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こんにちは。ふ〜りん(@furin_040)と申します。
実績:最終100位×3 公認大会優勝×1

 今回は【ザビミラ刃】について解説していきます。前期最高到達レートは1662でした。アリーナ調整から最終日までかなり使い込んだデッキなのでこれから使う方は勿論、現在使っている方にも参考になる内容になっていると思います。ぜひ最後までお付き合いください。
 また、このデッキを回していて感じたランクマと大会の違いについても自分なりに言語化してみました。カードゲームを違った角度から考察するきっかけとなれば幸いです。

〔本記事の凡例〕
《》:カード名
【】:デッキ名

目次

Ⅰ.使用リストと基本的な立ち回り

1.リスト紹介

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最終日に使っていたリスト

 序盤・中盤はひたすらマナブーストとコンボパーツ収集、終盤は《鬼流院 刃》を召喚し一気に畳み掛けます。フィニッシュプランがやや複雑なため大まかに解説していきます。細かいテクニックは「Ⅵ.テクニック・小技紹介」で紹介します。

2.マナ状況毎の刃ループの挙動

 初めにループ時の基本事項を紹介します。便宜上刃ループの起点となった《刃》を《刃A》、《刃A》の効果で出る《刃》を《刃B》と呼びます。

①マナに《堀師の銀》と《刃》がそれぞれ1枚ずつあればループは継続する
②《刃A》の効果で《堀師の銀》は出せるだけ出し《刃B》は1枚だけ出すことで、《堀師の銀》による盤面処理数と《四つ牙》のマナブースト数は最大化される。
③《四つ牙》は《堀師の銀》の効果によってマナゾーンに送る予定のクリーチャーから進化すると《四つ牙》のマナブーストを使いまわせる
④《刃A》で出した《四つ牙》の効果処理は《刃B》よりも後に処理される

 以上を踏まえて下の表をご覧ください。マナゾーンの状況に応じた最大マナブースト数、盤面処理数、必要な盤面数をまとめてみました。
ループの最後で《堀師の銀》をマナ送りにすると盤面処理数は表の数字+1面となります。その分最後に出した《四つ牙》の効果でマナに落ちたカードを《刃》の効果で場に出せなくなります。

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計算式の欄は参考程度に

《刃》の枚数をX、《堀師の銀》の枚数をY、《四つ牙》の枚数をZとおき計算式を一般化すると以下のようになります。

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その場で計算するのも良いですがプレイミスの元なので表を見ながら《刃》召喚後の盤面とマナ枚数をしっかりイメージしてからプレイしましょう。

3.主なリーサルパターン

次に大まかなリーサルの組み方を紹介します。

①《ザビミラ》を召喚したターンにリーサルを組むパターン
《死海龍》+《青ヤヌス》により3枚のトリガーを無効化しつつ過剰打点を形成し一気にリーサルを仕掛けます。シールド2枚分はトリガーお祈りになります。最も頻出するリーサルパターンです。

②《ザビミラ》を召喚後、2ターンに分けてリーサルを組むパターン
《死海龍》を2往復させて完全にトリガーを無効化する勝ち方です。
【ルドルフ天門】対面や《デストラーデ》等によりシールドを増やされた状況で選択することが多いです。

③《刃》の盤面形成のみでリーサルを取るパターン
《ザビミラ》の盾落ちや《母なる大地》が使えない状況、及び《死海龍》に頼らずともトリガーをケアできる状況で選択します。このプランを選択する時は《四つ牙》を最後盤面に残し盤面のパワーラインを上げておくプレイングが有効です。

Ⅱ.採用カード紹介

1.《若頭 鬼流院 刃》 4枚

全ての起点です。アタッカーとして普通に優秀なため《ザビミラ》で破壊する時には本当に破壊するべきなのか十分考えましょう
4枚確定

2.《復活の祈祷師ザビ・ミラ》 2枚

フィニッシャーです。3枚ではなく2枚の採用にとどめているのはボトム付近に埋まっていても《ドンドン吸い込むナウ》《ダンシングフィーバー》《シークレットクロックタワー》によりボトムにカードを送り込むことで盾落ちしていない限り100%マナゾーンに落とすことができるためです。
 盾落ちを重く見る場合3枚に増やすのもアリです。2枚とも盾落ちする確率は1.282%ですが筆者はこの確率より1スロット空くメリットの方が大きいと考えています。最悪盾落ちしていても《刃》で殴れば勝てます。

3.《母なる大地》 4枚

 このカードが何枚盾落ちorマナ落ちするかによってデッキ出力が大幅に変動します。序盤は《ドンドン吸い込むナウ》《ダンシングフィーバー》《シークレットクロックタワー》によってボトムに送り込むか手札の《母なる大地》をハンデスの当て先として残すなどの工夫で極力マナゾーンに落とさないようにしましょう。《刃》召喚後は《サイバーNワールド》等で確実に引き込み《ザビミラ》を呼び出しフィニッシュに繋げます。
 《ジャスミン》などのランダムブーストによってマナゾーンに落ちて欲しくないカードではありますがコンボパーツが落ちないことの方がゲームに与える影響は大きいです。そのためマナゾーンにコンボパーツが揃ってないうちは《母なる大地》が落ちた時は仕方ないと割り切ってランダムブーストをプレイしましょう。
4枚確定

4.《堀師の銀》 4枚

初動、コンボパーツ、除去と様々な役割を持ったカードです。マナゾーンに大量のコンボパーツが必要となるデッキのため序盤のブーストとして使う時の優先順位は《フェアリーライフ》《ジャスミン》よりも低くなります。また自身がコンボパーツである分ハンデスにより落とされた時のデメリットが大きくなるため初動として使う時は本当に手札にキープして良いのか立ち止まって考える必要があります。
4枚確定

5.《霞み妖精ジャスミン》 4枚

初動であることは言うまでもありませんが自身がクリーチャーであるため序盤・中盤・終盤隙のないカードに仕上がっています。中盤では《母なる大地》の最軽量の生贄、終盤は《ザビミラ》の出力アップに一役貢献してくれます。以上より後半もペーパーになりづらいため《ダンシングフィーバー》でマナに落とす優先順位は実は低めです。
4枚確定

6.《フェアリー・ライフ》 4枚

 初動兼受け札です。速攻対面においてはこのカードがトリガーしないとゲームにならないまであります。汎用性は前述の《ジャスミン》に一段劣りますが減らす理由はありません。後半はペーパーになりやすいため《ダンシングフィーバー》でマナに落とす優先順位は高めです。
4枚確定

7.《ドンドン吸い込むナウ》 4枚

 受け札、サーチ、除去、青マナ、ボトム固定など様々な役割を持ちます。相手のクリーチャーが居なくてもサーチ+4枚のボトム固定ができるので空撃ちのメリットは他デッキより多いです。ボトム固定については「Ⅵ.テクニック・小技紹介」で解説します。
4枚確定

8.《サイバー・N・ワールド》 4枚

 このデッキのトップの強さを大幅に引き上げているカードです。ゲーム終盤では墓地に落ちた《母なる大地》を戻しながら圧縮された山から《母なる大地》を引き込み実質的なフィニッシャーとしても機能します。《MRC》へのメタとしても強烈です。
4枚確定

9.《ダンシング・フィーバー》 3枚

 《母なる大地》を避けつつコンボパーツをマナゾーンに送り込めるというこのデッキのために生まれたようなカードです。
 当初は2枚の採用でしたがボトムを固定できる裏効果に気づいてから3枚に増やしました。しかし、ゲーム中1回使えれば十分であり対面が速いデッキの場合腐りがちなため4枚目の採用は見送っています。環境次第では4枚の採用もありだと思います。

10.《スーパー大番長 「四つ牙」》 2枚

 完全なコンボパーツです。一応ビート対面であれば進化からの殴り返しが強力な一手となる場合もあります。
 3枚採用の構築も多いですが2枚でも十分機能するため1枚を《ババンバンバン》に差し替えています。《ザビミラ》並にコンボパーツとしての側面が強く採用は最小限に抑えたい枠です。

11.《斬込の哲》 1枚

 基本的には初動ですがこのカードを採用している真の目的は刃ループ時のデッキ枚数調整です。このデッキは刃ループ時のマナブースト枚数を調整することで次ターン引くカードを固定化できますが《四つ牙》だけでは奇数枚数の調整ができません。それを解決するのがこのカードのcip1ブーストで1枚入っているだけでプレイの幅が広がります。
 ただし4コストというのが初動としても《母なる大地》の種としてもやや重たく他の初動札より汎用性に欠けます。2枚目以降は3番手4番手の初動という消極的な採用にはなりますが3枚目までの採用はありです。

11.《恵みの大地ババン・バン・バン》 1枚

 あまり入れている人は見かけませんが絶対に1枚入れた方が強いです。《ダンシングフィーバー》を打った後綺麗につながる点、《母なる大地》を7マナ時にプレイした時の強力な出し先となる点が特に優秀です。ハンデス対面ではいくらハンデスを打たれてもマナへのセットさえできればトップをひたすらマナに埋め続けることで実質的なリミットとなります。
 2枚目までの採用はありだと思います。

12.《シークレット・クロックタワー》 2枚

 基本的にはサーチカードですがこのデッキにおいてはそれだけに留まりません。例えば4マナ時デッキトップをマナへ落としたいカードに固定した後2コスブーストをプレイする動きは地味ながら強力です。これによって《母なる大地》がマナゾーンに落ちるリスクを回避しつつボトムを1枚固定することができます。この動きは紙の《天災 デドダム》を彷彿とさせます。中盤以降も2コストという軽さから余ったコストでプレイできるためかなり器用なカードです。
 しかし青マナを増やしすぎると緑マナ不足による事故の元となるため色バランスを考慮し2枚に抑えています。

13.《猛虎ライガー・ブレード》 1枚

ハンター、速攻系統及び前寄せNエクスへのメタとして採用、最終日はこのカードのおかげで3試合拾うことができました。黒マナが《ライガーブレード》しか埋まっていない時《ザビミラ》が埋まっていると勘違いしやすいので使用する際は注意が必要です。
《ザビミラ》3枚目よりは優先採用して良いカードだと思いますが環境次第の入れ替え候補です。

Ⅲ.不採用カード紹介

1.《青銅の鎧》

 《斬込の哲》よりも1コスト軽いため初動や《母なる大地》の生贄としての性能は高いカードです。2枚目以降の《斬込の哲》として十分選択肢に入るカードです。

2.《アクア・サーファー》

 除去札及び受け札になります。
 除去札としては《ガガアルカディアス》《バルカディアス》に対応している点は優秀ですが《堀師の銀》《ドンドン吸い込むナウ》《刃》など除去は元々豊富なためやや過剰気味になります。
 受け札としてはクリーチャートリガーであるため《母なる大地》の生贄として優秀ではあるもののその状況が限定的すぎること、ハンターなどの対面で《アクアサーファー》1枚がトリガーしても戦況に大きな影響は与えられないことから採用は見送りました。

3.《超次元エナジー・ホール》 《超次元キラーメガネ・ホール》

 ハンデス対策ですが《陰謀と計略の手》をはじめとしたバウンスを採用している構築が多いのが向かい風です。また基本的に《刃》を出すまで相手を攻撃しないデッキのためアタッカーとしての性能を活かしきれないのも絶妙に噛み合っていません。
 以上より今回は不採用としました。一応両方試しましたが入れるなら《キラーメガネホール》をオススメします。
超次元ゾーンは
《シュヴァル》《ガガシリウス》out
《バゴパン》《勝利リュウセイ》in
で良いと思います。

4.《戦攻妖精クルメル》

 初動兼受け札として優秀なカードです。しかし多色であることがネックで見えていない時は常に多色が落ちるリスクを考える必要があり、ボトム確認の重要度も上がるのでプレイングが難解になりやすいです。ビートダウンが多いかつ集中してプレイできる時は採用して良いと思います。

5.《ノーブル・エンフォーサー》

 ビート対策ですが【赤緑ハンター】、【青黒リバイバー】、【Nエクス】などある程度高パワーで構成されたビートデッキが多いため採用は見送りました。【ブリザード】のいるADの方が刺さりやすいのかなと思います。

Ⅳ.確定枠・選択枠について

1.確定枠

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残り5枚をどうアレンジするか

メインデッキは35枚確定、サイキッククリーチャーはこの5枚以外正直なんでもいいです。

2.選択枠

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 筆者が採用を検討したのはこの辺りです。注意点として《母なる大地》がマナを置きづらいカードであることとブーストを連打する都合上緑以外のマナを増やしすぎると初動の事故率は思ったより上がります。また多色カードはある程度の覚悟を持って採用してください。
 超次元ゾーンは基本的には《ジオザマン》は確定残り2枠を《シュヴァル》+《ガガシリウス》または《フォーエバー》+《プリンプリン》がオススメです。《ジョン》は結局スパーク回避できないので個人的には評価低めです。また枠の都合上入れてませんが《豪遊!セイント・シャン・メリー》や《星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン》、二本目の《死海竜ガロウズ・デビルドラゴン》セットを入れるのも面白いかもしれません。またホール呪文等を採用するパターンは考慮していません。

Ⅴ.対面別の相性

1.【ドロマールドルフ天門】 8割

〔勝ちパターン〕
①《死海龍》完成パンチ

〔負けパターン〕
①ハンデス連打で動けない展開
②《ザビミラ》盾落ちによるトリガー天門

〔ポイント〕
 基本的には負けない対面です。《ゴーストタッチ》を多めに採用している構築の場合トップ解決を求められる展開が増えますが、《ババンバンバン》がマナに落ちていればほぼ必勝です。
 《死海龍》+《青ヤヌス》のリーサルパターンは天門トリガーでひっくり返される可能性があるのでなるべく《死海龍》2往復のプランを狙いましょう。忘れがちですが《死海龍》の効果により相手のターン中は《ルドルフ》の呪文踏み倒しを封殺できます。

2.【シータNエクス】 3割5分〜5割

〔勝ちパターン〕
①《死海龍》完成パンチ
②《刃》による盤面制圧

〔負けパターン〕
①序盤からテンポよく展開されリーサル

〔ポイント〕
 相手がどれだけ前に寄せているかによって相性関係が変化します。《勝利のリュウセイカイザー》への回答として《ドンドン吸い込むナウ》や《堀師の銀》が重要になります。きつい展開の場合トリガー前提の立ち回りも視野に入れましょう。

3.【赤黒MRC】 6割5分

〔勝ちパターン〕
①《サイバーNワールド》により相手の展開を遅延しつつ《刃》を展開する

〔負けパターン〕
①《サイバーNワールド》が出せないor間に合わない展開
②《ヴォルグサンダー》によるビートダウン

〔ポイント〕
 《ジェニー》によるハンデスを避けるゲームになりがちです。詰めのプランとして《死海龍》も勿論有効ですが、《Nワールド》で墓地を消し飛ばした状況であれば《刃》の展開力のみでも押し切れます。刃ループ後ターンを返す時は《デスゲート》ケアを忘れないようにしましょう。

4.【赤緑ハンター】【青黒リバイバー】【各種速攻】 2割〜3割

〔勝ちパターン〕
①トリガー《フェアリーライフ》などブーストを連打し《刃》まで繋ぐ
②《ライガーブレード》による一掃
③《ザビミラ》の2面破壊から《シュヴァル》《ガガシリウス》を展開し耐久

〔負けパターン〕
①ブースト札が引けない
②ノートリ貫通

〔ポイント〕
 これらの対面は如何に素早くブーストできるかが鍵となるため《フェアリーライフ》《ジャスミン》は必ずキープして下さい。ブーストが上手く繋がってかつトリガー運もあってようやく勝てるくらいの対面です。

5.【シャチホコエイリアン】 7割

〔勝ちパターン〕
①《死海龍》完成パンチ
②相手の《デストラーデ》を利用したデッキアウト

〔負けパターン〕
①《シャチホコカイザー》が生き残りサイキッククリーチャーを大量展開される
②こちらの《堀師の銀》によって相手のマナが伸びた状況で《シャチホコカイザー》+自壊クリーチャーを大量展開される

〔ポイント〕
 《デストラーデ》が絡むと《死海龍》+《ヤヌス》のプランではリーサルを取ることが難しくなります。状況によって《死海龍》2往復のプランも視野に入れましょう。早期の《シャチホコカイザー》には《ドンドン吸い込むナウ》《堀師の銀》で対応します。また《絶体絶命》で殴られる展開は《サイバーNワールド》でなんとかなるケースが多いです。

Ⅵ.テクニック・小技紹介

1.刃ループ後に狙ったカードを引く方法

 このデッキは《ドンドン吸い込むナウ》《ダンシングフィーバー》《シークレットクロックタワー》によってボトムにあるカードの順番を知ることができます。これを利用し刃ループで場に出す《四つ牙》と《斬込の哲》の枚数を調整することで次ターンもしくは《シークレットクロックタワー》《ドンドン吸い込むナウ》で引き込むカードを固定することが可能です。《サイバーNワールド》で引き込むカードもある程度固定化することができます。
当然ですが《サイバーNワールド》を召喚する(される)とボトムの固定はリセットされてしまいます。

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未来(ボトム)を予知するエピタフ
時間(山札)を消し飛ばすキングクリムゾン

 あまり使わなそうなテクニックに見えて5試合に1回程度は活躍するので高レートを目指す時は意識してみて下さい。筆者は毎試合メモを取りながらプレイしていました。

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筆者が使っていた簡易メモ帳

2.刃ループ時にマナに落ちたカードを見てから分岐させる

刃ループ開始時に
①《刃》をアンタップ状態で残すかタップさせるか
②《四つ牙》でどこまでブーストするか
をマナに落ちたカードを見てから判断したい場面があります。主に《ザビミラ》がマナに落ちていない場合ですね。

それぞれ解決法は以下の通りです。
①アンタップ状態の《刃》のマナ送りを最後のループまで引っ張る
②《刃》の効果で《四つ牙》を出さない工程を挟む(ループ回数に余裕がある場合)

3.《刃》をマナに埋める基準

 刃ループ成立条件は《刃》と《堀師の銀》がそれぞれ1枚以上マナにあること、ループ回数はマナの《刃》と《堀師の銀》の合計枚数となります。つまりループ成立条件さえ満たしていればマナゾーンの《刃》と《堀師の銀》は同価値となります。一方手出しの価値は《刃》はループの起点となりますが《堀師の銀》からはループ開始できないため、《刃》>>>《堀師の銀》となります。
 よって《母なる大地》から《刃》を出すパターンも考慮して《刃》のマナチャージは2枚目までは価値が高いですが、それ以降のマナ埋めは慎重になるべきです。

4.ターン自動終了をオフにしておく

 先に述べたように高レートを目指す場合ボトムのカードをメモしておくことが重要になります。この時間を確保するために基本的にターン自動終了はオフにしておくことをオススメします。

5.《赤ヤヌス》を場に出す選択肢を持っておく

基本的には《青ヤヌス》でSA付与が有効な場合が多いですが既に召喚酔いしていないクリーチャーがいる時、《死海竜》2往復プランを選択する場合などSA付与よりもワンドローが有効な場合があります。《赤ヤヌス》を場に出す択を知っているだけでそのような状況においても最適な選択が出来るようになるはずです。

Ⅶ.【ザビミラ刃】から考察するランクマと大会の違い

 ここまで【ザビミラ刃】の構築について語ってきましたが筆者は最終レジェンドに残ることができませんでした。私と同じ溶かし方をして最終レジェンドを逃した人も見かけました。今回はその理由とそこから導き出される大会で強いデッキとランクマで強いデッキの差を考察してみます。
 やや筆者の感覚寄りな考察となっているので参考程度にご覧いただければと思います。

画像
最終日の開始レート
十分最終を狙える位置にいたが負け込んでしまった

要因1.ハンター等速いデッキの流行

 アリーナを通して【ザビミラ刃】へのメタが浸透しつつあったこと、それに最終日ブーストが加わりアグロ系のデッキが大流行していました。最終日に速攻と5連戦した時は心が折れそうになりました。これに関しては環境読みが甘かったという他ないです。

要因2.不利対面と対面した時のプレイング介入度の低さ

 こちらが今回語りたい部分です。ここからランクマッチで強いデッキと大会で強いデッキの差を考察していきます。今回は比較対象として【ザビミラ刃】同様、前期トップメタの【ルドルフ天門】を挙げます。どちらも圧倒的な不利対面を持ちますがそれ以外の対面は一方的に蹂躙できるパワーを持ったデッキです。「練度」というワードを多用しますがデッキのポテンシャルをどれだけ引き出せているかの度合いと解釈してください。

①【ザビミラ刃】VS【速攻系統】
 この対面のランクマ平均勝率は2~3割程度です。勝つパターンはこちらがトリガーとブーストを十分に引ける場合で、どのレート帯にもこの程度の勝率でした。つまり相手の練度不足によって勝つパターンがほとんどありません。速攻デッキは盤面トレードが絡むと途端に難しくなるデッキですが【ザビミラ刃】対面ではそういった状況にはなりづらく割と脳死で勝ててしまいます。実質的な対面の平均練度は90%程度だったと思います。

②【ルドルフ天門】VS【ザビミラ刃】
 この対面は両対面練度が高い(仮に練度90%同士とする)条件下で【ルドルフ天門】側の平均勝率は2〜3割程度だと思います。しかし①の対面とは違いこの対面はお互いにかなりの練度が求められます。特に【ザビミラ刃】は慣れるまでに結構な時間がかかるうえ1ミスで崩壊しかねないデッキです。筆者も使い始めはデッキアウトしたり散々でした。ランクマで筆者が感じた【ザビミラ刃】の対面の平均練度は70%程度です。この練度であれば練度の高い【ルドルフ天門】であれば十分な勝機が生まれます。実際【ルドルフ天門】を上位で回していた人は【ザビミラ刃】に勝ち越している人も多かったと思います。

 以上を踏まえての結論ですが、ランクマッチは練習の場として使っている人も多いため対面の練度はある程度低いという前提でプレイングが難解なデッキへの対策はある程度切っても良いのではないか?というのが筆者の考えです。今回でいえば【ザビミラ刃】よりも【ルドルフ天門】の方がランクマッチ向きであると思います。
 では大会ではどうでしょうか?大会にはそれぞれ自慢のデッキを持ち寄るため、ランクマよりも対面の練度が高くなります。その場合【ザビミラ刃】VS【速攻系統】の勝率は変わりませんが、【ルドルフ天門】VS【ザビミラ刃】の勝率はランクマよりも大きく落ちることが予想されます。また【ザビミラ刃】はトップメタであり持ち込む人も多いことでしょう。つまり大会においては【ルドルフ天門】よりも【ザビミラ刃】の方が勝ちやすいということになります。

 以上が前期を通しての筆者の考えるランクマッチで強いデッキと大会で強いデッキの差です。実はこの傾向は15弾AD環境の【赤黒MRC】VS【ドロマー天門】でも感じていました。それはちょっと違うんじゃないかという部分もあったかと思いますが一つの思考法として参考になれば幸いです。

Ⅷ.おわりに

 前期は最終残る気満々だったのでかなり悔しい結果でした。新弾も迫っていますが刃周辺パーツのナーフも無さそうなので今期はリベンジを果たしたいと思います。

最後にはなりますがここまでお付き合い頂きありがとうございました!
(いいね・RT等いただけると泣いて喜びます)

ではまた次の記事でお会いしましょう。

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